「どれだけのものをもっているかより そこからどれだけのことを感じとれるか
しあわせかどうかは 自分次第である」
ふと想像してみる。
遠く離れた知らない街の 小さな部屋 真新しい調理器具に囲まれた彼女が
キッチンに立っている。 何を作っているかは分からない。 夕食の支度をしている。
だんなさんは料理を口にして笑顔で言うだろう。 「おいしいやん」
彼女のドキドキやハラハラが まるで飛行機の中から見下ろした雲のように
そのキッチンを覆っているのだろう。
そして 彼女が手にしているお皿には誰も叶わない ”幸福”が存在しているのだ。
彼女は いっつもいっつも笑っている。
あまりにもゆっくりしていて おやゆび姫のように愛らしい
彼女といると 自分とはかけ離れた異国の人といるような感覚になる
そして誰もが好感を持つ 彼女はわたしの自慢の友達だ。
料理が苦手なのだが これは言わずもがなである。
本題である。
今月の初めに行った丹沢バーベキュー。
温度が冷める前に書いておきたかった。
そう、彼女が 春雨サラダを作ってきたのだ。 失礼にもわたしは軽い衝撃を受ける。
ポテトサラダも作ったのだが これは失敗したらしい。
料理上手の親友や友達の嫁らの威風堂々とした料理たちの横
彼女の春雨サラダは なんとなく申し訳なさそうで
その佇まいが 彼女のようにとても愛らしくみえた。
肝心の味は ちょっとしょっぱかった。
でも わたしは決して難しくない春雨サラダを真剣に一生懸命作った彼女を思うと
それは とても特別なものに感じられた。
彼女は結婚し 9月には石川県の金沢に行く。
13年のOL生活に終わりを告げ 最愛の家族や友達と離れて。
寂しさや やっていけるのかという心配が いやおう無しにも溢れかえっているが
新しい暮らしが”幸福”に満ちていることを 友達として心いっぱい願いたい。
いずれ 子供が出来てわたしよりたくましくなり 料理の腕もあがることだろう。
そしたら笑い話として「あの時の春雨サラダはしょっぱかったね」と言おう。
きっと時効だし 言っても良いよね?
7・22 今日は彼女の誕生日だ。
お誕生日おめでとう。
そして 改めて 結婚おめでとう。
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by otherside2008
| 2009-07-22 11:03